パラ水泳では選手の障がいの種類や程度に応じて「クラス分け」が行われ、基本的には同じクラスの中で競技を行います。しかし、ワールドシリーズのような国際大会では、異なるクラスの選手が同じ種目で一緒に泳ぐことがあります。では、どうやって順位を決めるのでしょうか?
そこで導入されているのが「WPSポイントシステム」です。これは、各選手のタイムを標準化してポイントに換算し、順位を決める仕組みです。基準となるのは世界記録(=1000ポイント)で、これをもとに選手の記録がポイント化されます。例えば、800ポイントを超えると世界大会の決勝レベルと言われます。
この方式により、異なるクラスの選手同士でも公平に、同じ土俵で競うことが可能になります。最も高いポイントを獲得した選手が1位となるのです。
パラ水泳のWPSポイントは、年齢や障がいの有無を越えて、すべての選手が共に競う「インクルーシブな競技」を実現する一歩となっています。